第14回東京音楽コンクール 声楽部門第1位及び聴衆賞 アン ・ ジョンミン © 堀田力丸

小塚崇彦 × 木村あや(東京文化会館 事業企画課)
 

「東京音楽コンクール」とフィギュアスケートの意外な共通点を発見!

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  • 木村  東京文化会館の木村です。当館が新人音楽家の発掘と育成・支援を目的に開催している「東京音楽コンクール」をご紹介します。第16回の今年は3部門があり、弦楽部門は15歳〜30歳、金管部門は16歳〜30歳、声楽部門は20歳〜35歳の方が応募できます。予選を勝ち抜くと本選でオーケストラと共演できるんですよ。
  • 小塚  オーケストラとの共演は緊張しそうですね。
  • 木村 リハーサルで初めてオーケストラと一緒に演奏するという方が半数以上なので、緊張される方も多いですね。あと、審査員とは別にお客様の投票で選ばれる「聴衆賞」もあるんですよ。
  • 小塚 芸術に点数をつけるのはフィギュアスケートと似ていますね。試合とアイスショーを一緒にやっている感じかな。
  • 木村 以前は音源審査から始めていましたが、第13回からは第1次予選からすべて生演奏で審査しています。それぞれの部門に定員を設けていて、金管部門は180人なんですよ。
  • 小塚 え、180人もの演奏を聞くんですか?
  • 木村 聞きます、3日間かけて。1次は非公開ですが第2次予選からはお客様にも公開しています。弦楽や金管は課題曲がありますが、声楽部門は自分でプログラムを構成する必要があります。どういうプログラムを組んでお客様を魅了したかということも審査に含まれるんです。
  • 小塚 それもフィギュアスケートと一緒ですね。プログラムの中でどこにジャンプを入れるかやどう盛り上げるか、音楽との調和や技と技とのつなぎ方も「演技構成点」として審査されますから。
  • 木村 本当に似てますね! 第2次予選の一週間後には本選があるので、どちらも準備しておかないといけません。本選はコンチェルトなので、長いものは40分くらいの大曲もあるんですよ。
  • 小塚 力の入れ具合が難しいですよね。1次から本選まで。
  • 木村 1次と2次はよかったのに本選は…という方もいますし、どこに自分のピークを持っていくか、コントロールが難しいようです。
  • 小塚  試合でもピーキングは大事ですね。ここで入賞すると、その先はどうなっていくんですか?
  • 木村 まずは、一人でプログラムも決めてお話もしてもらう「上野 de クラシック」に出演していただきます。本人は演奏とおしゃべりで大変ですが、将来活躍するには場数が必要なので。
  • 小塚  見てくれる人がいて成り立つ世界では、コミュニケーション力が大切ですもんね。このコンクールで今後が変わってくると思うので、出場者はここにしっかりと焦点を合わせて、それぞれの人生をかけて頑張ってほしいです。
第16回東京音楽コンクール

第2次予選:2018年8月20日(月)・22日(水)・24日(金) / 料金:500円
本選:2018年8月27日(月)・29日(水)・31日(金) / 料金:2,000円ほか

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