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美術館・博物館のお仕事探検

美術館・博物館のお仕事探検美術館・博物館のお仕事探検

 

歴史的資料や芸術作品などの文化財を収蔵し、展覧会やイベントを開催する美術館や博物館には、多くの人が働いています。ここでは、東京の芸術文化を支える都立美術館・博物館のさまざまなお仕事に注目してみましょう。

 

高校生がインタビュー!



  • 美術館の運営をマネージメント(別ウィンドウで開く)

    お客様に満足していただけるよう、サービスの改善や問題解決に努めています。
    (東京都庭園美術館 副館長/学芸員 岡部友子)


  • 展覧会の内容をディレクション(別ウィンドウで開く)

    大きな展覧会は3~5年前から計画します。展示の内容は一期一会なんです。
    (東京都江戸東京博物館 学芸員 眞下祥幸)


  • 図書室運営とお客様サービス(別ウィンドウで開く)

    高校生の方にはいろいろな美術品や美術書に触れてもらいたいです。
    (東京都現代美術館 美術図書室 司書 鞭馬裕次郎)
  • (取材協力:ch FILES編集部)

 

お仕事探検① アート・文化財の“表舞台”をつくる

 

ここにしかない感動を届ける[展示]

本物に触れて感動した体験は、きっと誰にでもあるはず!アートや工芸品、歴史的資料や建造物には、独自の美しさや時を経た価値があり、それらを伝えることができる最大のチャンスが、企画展示や常設展示、建物公開なのです。担当するのは専門の知識を持つ学芸員(キュレーター)たち。企画の立案や展示品の手配、会場設営、執筆、展覧会カタログ制作など、数年がかりですべての作業を取り仕切ります。

 


  • 「20世紀のポスター」展 会場風景
    (2021年4月11日まで開催 東京都庭園美術館)

  • 展示準備中の常設展示室
    (江戸東京博物館)

 

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もっと知る[レクチャー・イベント]
  • 展示について解説するギャラリートーク、作家や専門家によるトークイベント、作品制作や体験に挑戦するワークショップなど、さまざまな人が参加できるプログラムを計画し実施するのも学芸員や専門スタッフの大切な仕事の一つ。一人で作品・資料に向き合うのもいいけれど、イベントに参加すれば難しく思えたことをわかりやすく教えてもらえたり、感動をシェアできたりと、新たな楽しさが加わります。

  • 「石岡瑛子を語りつくす」トークセッション
    (東京都現代美術館)

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体験する・楽しむ[教育普及]
  • 小・中・高等学校の生徒を招くスクールプログラムやインターンの受け入れなど、未来を見据えて人を育て、芸術文化に親しむ機会を作る教育普及の仕事も、学芸員や専門スタッフが中心となって行います。子供から大人まで、そしてさまざまな背景を持つ人たちにもわけへだてなく芸術や文化を届けたい!アーティストや研究者を目指す人の役に立ちたい!スタッフたちにはそんな熱い思いがあるのです。

  • スクールプログラムの様子
    (東京都写真美術館)

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[図書室]はレア本の宝庫
  • 美術館・博物館の図書室は、来館者の好奇心に幅広く応えてくれる人気スポット。過去の展覧会カタログ(図録)や作品集・写真集、海外の出版物や歴史的価値のある希少本など、貴重な資料がたくさん揃っているのに加え、展示をより楽しむための工夫が凝らされていることも! 図書の管理を専門に行う司書たちは質問にも優しく答えてくれるので、わからないことがあったら尋ねてみましょう。

  • 美術図書室は約27万冊の資料を所蔵
    (東京都現代美術館)

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場をつくる、人をつなげる[連携]
  • 1つの館で完結するのではなく、地域・学校・大学をはじめ、いろいろな人と一緒に新しい場をつくり、つながるチャンスを拡げるのも、美術館・博物館の仕事です。多くの人がかかわるプロジェクトを継続していくことで、社会にさまざまな価値観や新しい考え方が生まれます。美術館・博物館ができることは、これからもさらに広がっていきます。

  • 「東京都美術館×東京藝術大学 とびらプロジェクト」
    アート・コミュニケータ140名集合!
    撮影:藤島亮

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お仕事探検② 美術館・博物館を支える“縁の下の力持ち”

[調査・研究]は真実を求めてどこまでも

美術館や博物館には有名な作品から歴史的遺産まで、さまざまな文化財が収蔵されていますが、それら収蔵品や各館の専門分野について調査・研究し発表することも学芸員の重要な仕事の一つです。これまで分からなかった謎に迫り、新しい発見をしたときの充実感は格別なもの。想像力や探求心による研究の積み重ねが、作品や資料の魅力を人々に伝え、未来に繋いでいくことになるのです。

 


  • 江戸東京博物館には約36万点の収蔵資料がある

 

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時代とともに歩む文化財の[収集]

美術館や博物館は、次世代に伝えるのにふさわしい作品・資料を、それぞれの館の基準で収集しています。学芸員が中心となって調査や交渉を何度も行い、慎重に収集計画を作ります。収集の対象には過去の遺産だけではなく、現代の作品・資料も含まれ、それらもやがて、未来から“今”を振り返る貴重な遺産となるのです。また、収蔵品は国内外の施設にも貸し出され、世界中の人々が鑑賞します。

 


  • 資料名やサイズなどの情報を記録する
    (江戸東京博物館)

  • 作品の状態をチェックする
    (東京都写真美術館)

 

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人類の宝を守るための[保存・修復]

美術館や博物館にある収蔵庫は作品・資料のために管理された特別な部屋。専門スタッフによって、湿度や気温等を管理した環境の中で、さまざまな文化財が保存されています。施設によっては、屋外に歴史的建造物をまるまる移築・復元していることも!劣化が進んでいる作品・資料は、化学的知識や特別な技術を習得した内外のプロフェッショナル達が必要に応じて修復し、またはこれ以上劣化が進まないように手当てします。

 


  • 収蔵庫
    (江戸東京博物館)

  • 保存科学研究室
    (東京都写真美術館)

 

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情報発信のプロが行う[広報]
  • 素晴らしい展示やイベントなどの企画を、多くの人に知ってもらいたい! そこで重要な役割をはたすのが、広報担当者です。マスコミにプレスリリースを配布して取材を促したり、Webサイトや広報誌、チラシを制作したり、最近ではSNSも活用しています。専門分野に関心を持つ方々の知的好奇心に応えるべく、広報担当者は工夫をこらし、内外の応援と協力を求めて奔走します。

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美術館・博物館の運営を支える[管理・経理]
  • 美術館・博物館には、管理・経理をはじめ、館の運営を支えるスタッフも活躍しています。たとえば、お客様が安全・安心に館を利用できるように施設の定期点検を取り仕切ったり、予算が適切に使われているかをチェックしたり、働きやすい職場環境を整えたりなど、その内容はデスクワークから交渉・調整・実施まで、内外を問わず広範囲にわたります。

  • 別冊広報誌『ニァイズ』vol.117
    (東京都写真美術館)

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お仕事探検③ 施設を輝かせる多様なスタッフたち

 

楽しみを倍増させる[ショップ・レストラン]

展覧会カタログを扱うミュージアムショップでは、展示内容にあわせて関連書籍を集め特集コーナーを設置し、オリジナルグッズを企画・製作し販売するなど、ショップ・スタッフが大活躍。また特別展や企画展にあわせたコラボ・メニューが登場することもあるレストランやカフェでは、ホール係や調理係、店によってはソムリエやフロント係など多くのスタッフが来館者の憩いの場を支えています。

 


  • レストラン デュ パルク
    (東京都庭園美術館)

  • NADiff contemporary
    (東京都現代美術館)

 

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みんなの安心と安全を守る[受付案内・監視・設備・警備・清掃]
  • 日々、多くの人々が利用する文化施設では、安全と安心を守るべくさまざまな職種の人が働いています。チケットを販売し来場者を案内する受付係、展示室内を見守る監視員、照明やエレベーターなどを点検・維持する設備係、安全を守る警備員、館内を何度も行き来して清潔を保つ清掃員。来場者や中で働く人々が安心して気持ちよくすごすために、一つとして欠かすことのできない重要な役割ばかりです。

  • 東京都庭園美術館の監視員たち

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お仕事探検④ 心強いサポーター

 

興味がわいたら[ボランティア]でLet’s Try!
  • 多種多様な活動をしている美術館・博物館では、ボランティアの力が大きな助けとなっています。同時に、芸術文化に関わる事業への理解を深めてもらえるチャンスでもあり、幅広い年齢の方々が参加してきました。興味がある人は、美術館・博物館のWebサイトで、募集情報をこまめにチェックしてみましょう。

  • たてもの園のボランティア活動

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様々な仕事にプロフェッショナルが活躍している都立美術館・博物館。
表舞台からは気づきにくい地道な活動が、次世代の芸術文化を支えています。
気になった仕事に注目して美術館・博物館を利用してみると、ますます興味がわいてくることでしょう。
身近な都立美術館・博物館に注目です!


 

美術館・博物館を知りたい Welcome Youth(ウェルカムユース)-2021 春-美術館・博物館を知りたい Welcome Youth -2021 春-


  • 参加型プログラムはこちら! アート・カルチャー体験100

  • Winter(冬編)「おうちでカルチャー #CultureFromHome」