2018年は、「江戸」が「東京」になって150年、明治改元から150年を迎える節目の年です。近代化への大きな転換点となった150 年前の様子を知るべく、都立文化施設の収蔵品から当時の人々の生活や風景に触れられる資料をピックアップ! この機会にちょっとしたタイムトラベルを楽しんでみませんか?

※掲載した情報は、2018年3月現在の情報です。

  • 東京都江戸東京博物館蔵

     明治天皇、京都から東京へ

歌川芳虎 《東京府御東幸行烈図》 明治2(1869)年頃 東京都江戸東京博物館蔵

Yoshitora Utagawa, Figure that emperor comes from Kyoto to Tokyo in 1868, c.1869, collection of Tokyo Metropolitan Edo-Tokyo Museum

 

明治天皇が京都から東京へと行幸する様子を描いた浮世絵。沿道には輿に乗った天皇を一目見ようと、多くの東京府民が詰めかけています。

 

 

  •  「東京奠都(てんと)」の賑やかな一幕

歌川国輝(二代) 《東京府御酒頂戴 江戸橋日本橋風景》 明治元(1868)年 東京都江戸東京博物館蔵

Kuniteru Utagawa II, The sake that was given by the Emperor to the people of Tokyo, being transported over Nihonbashi Bridge, 1868, collection of Tokyo Metropolitan Edo-Tokyo Museum

 

明治元年、江戸城改め東京城に滞在中の天皇から御酒が町中に下賜され、まるでお祭りのような活況を呈しています。「東京奠都」を象徴する賑やかな場面です。

 

 

  • 東京都写真美術館蔵

     外国人が写した150年前の江戸の街

フェリーチェ・ベアト 《愛宕山から見た江戸のパノラマ》文久3-元治元(1863-1864)年頃 鶏卵紙5枚構成 東京都写真美術館蔵 

Felice Beato, Panorama of Edo from Atagoyama Hill, c.1863-64, Albumen print, collection of Tokyo Photographic Art Museum

 

日本の写真は、訪日した外国人写真技師によって始まりました。フェリーチェ・ベアトは1863年から20年以上に渡って日本に滞在し、江戸幕府から明治政府へと移りゆく激動の時代を写真に記録し、日本の初期写真に大きな影響を与えた人物です。このパノラマ写真は、武家屋敷が整然と建ち並ぶ、幕末期の江戸を一望できる愛宕山からの眺め。「東京」へと変貌する直前の街並みがリアルに写し出されています。

 

 

  •  日本写真の開拓者

下岡蓮杖 《(酒を酌み交わす三人の男)》 文久3年-明治8(1863-1875)年頃 鶏卵紙に手彩色 東京都写真美術館蔵

Renjo Shimooka, Three craftsmen drinking, c.1863-75, Hand-colored albumen print, collection of Tokyo Photographic Art Museum

 

1862年、横浜で写真館を開業した下岡蓮杖は、日本における「写真開祖」のひとり。日本の風俗や人物を捉えた名刺判写真を数多く制作しました。カラー写真が実用化されていなかった当時、白黒写真に浮世絵師や日本画家たちが手彩色したこのような写真が外国人観光客に土産物として人気を博しました。

 

 

  • 東京都現代美術館蔵

     徳川の墓所を描いた洋画

浅井忠《伝通院》 明治26(1893)年 油彩/カンヴァス  東京都現代美術館蔵

Chu Asai, Dentsu-In Temple, 1893, Oil on canvas, collection of Museum of Contemporary Art Tokyo

 

日本洋画壇の先覚者・浅井忠が、「伝通院」(現・文京区)にある徳川家ゆかりの人々の墓所を描いた油彩作品。浅井らが創立した洋画研究機関「明治美術会」の教場がこの近隣にあり、同寺の境内も題材となりました。江戸から明治へと移り行く時代背景が偲ばれる一枚です。

 

 

  • 「東京150年」を記念する展覧会

    ●「首都東京の150年展(仮称)」 東京都江戸東京博物館

     8月7日(火)~10月8日(月・祝) 

    東京の歴史と文化について、幕末から現代までを写真や紙媒体といった視覚資料などでたどります。

     

    ●「看板建築展」 江戸東京たてもの園

     3月20日(火)~7月8日(日)

    詳細:http://www.tatemonoen.jp/special/2018/180320.php

     

    ●「東京-都市とたてもの、ひと」 江戸東京たてもの園

     7月24日(火)~2019年1月20日(日)

    東京誕生150年を記念し、東京に建てられた様々な建造物を通して、都市の変遷を紹介します。

     

    「明治150年」を記念する展覧会

    ●「写真発祥地の原風景 長崎」 東京都写真美術館

     3月6日(火)~5月6日(日)

    詳細:https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2960.html

こちらで紹介した作品は、収蔵品検索サイト「TOKYO DIGITAL MUSEUM(トーキョーデジタルミュージアム)」でもご覧いただけます(浅井忠《伝通院》を除く)。

作品画像を拡大して見ることができるZOOM機能や、「注目のコレクション」では作品解説も掲載。ぜひ他の作品も検索してみてください。

URL:http://digitalmuseum.rekibun.or.jp/