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Interview職員紹介

東京都江戸東京博物館 小酒井大悟

東京都江戸東京博物館

小酒井大悟 KOSAKAI DAIGO

事業企画課展示企画係 主任 / 2013年入団
固有正規職員 / 学芸職

※2021年当時

入団のきっかけについて
教えてください

好きな歴史の研究を
続けていくために。

私、学生でいた期間がすごく長くて。30才過ぎまで大学院にいて江戸時代の歴史の研究をずっとやっていました。ここに来る前は研究を続けながら自治体史を編纂する仕事をしていましたが、有期雇用だったので、期限が切れるタイミングで江戸東京博物館の募集を見つけて応募したのがきっかけです。歴史が好きで、ずっと歴史研究を続けていきたかったけれど、仕事がないと研究もできない。好きな江戸時代に関わる仕事をしながら研究が続けられたらベストだな、と。運よく採用され、短時間契約職員として働き始めました。

入団して知った
財団の意外な事実は?

学芸員にも
正規職員という
道があったこと。

入団して10年近く経つのですが、最初はそんなに長く働くとは思っていませんでした。当時は短時間契約でしたし、期限が切れたらまた別の仕事をするつもりだったんです。ただ、東京都歴史文化財団には雇用転換制度というものがあって、試験を受けて合格すれば短時間契約職員や常勤契約職員から固有正規職員へとステップアップしていくことができる。こういう道があったということに驚きましたね。おかげで今も大学のころから取り組んできた歴史の研究をしながら、歴史に関わる仕事を続けることができています。

入団して知った財団の意外な事実は?

今の仕事内容について
教えてください

学芸員の仕事は、
意外にも
かなり多岐に渡ります。

定期的に実施される特別展の企画・運営に携わっています。テーマを決め、どのような資料を展示するのか、どこから借りてくるのかなど細かなところを詰めていき、所蔵者への借用交渉も担当します。貸し出しの条件について確認したり、申請書類を書いたり、輸送スケジュールを決めたり、借りるときや返却のときは実際に現地まで行きます。ポスター、チラシの制作や、図録や会場に設置するキャプション原稿の作成等、このほかにもいろいろあって、業務は本当に多岐に渡ります。ライターやデザイナー、施工業者や輸送業者など、異業種の方と関わる機会も非常に多いのがこの仕事の特徴だと思っています。

仕事をする上で
大切にしていることは?

展覧会は、
学芸員の力だけでは
成り立ちません。

展覧会の場合でいえば、学芸員は専門職ですが、一人で完結する仕事はあまりないと思います。館の管理係や経理係の職員はもちろんのこと、館の案内や警備、清掃業者、あるいは施工業者や輸送業者の人たちなど、館内外の色んな立場の人と協力し合わなければ展覧会は実現できない。独りよがりに自分たちのやりたいことや都合だけを押し付けるのではなく、展覧会に関わる全ての人が少しでも動きやすいように段取りをつけることを意識しています。江戸東京博物館の展覧会は規模も大きく関わる人も多いため調整も大変ですが、その分、無事に開催されたときの達成感も大きいんです。

これからの目標について
教えてください

過去の歴史の発信に、
未来型の技術を取り入れる。

コロナ禍の影響でこの業界でも電子チケットが一気に普及しましたが、先端技術をもっと活用すれば展示や展覧会の運営の方法も変わってくると思うんです。歴史や文化を今は展覧会という形で公開していますが、より効果的な発信の仕方もあるかもしれないし、来てもらいやすくする工夫もできるかもしれません。近年のテクノロジーの進歩は本当にすごいですし、それらを積極的に学び、展覧会に活かせないかと考えています。最近かかわった展覧会ではVRを導入しましたが、より効果的な使い方やほかの技術を使った展示も現実的にあり得ると思うんです。未来型の技術をうまく取り入れ、よりよい形で、過去の歴史や文化の発信につなげていけたらと思っています。

これからの目標について教えてください

※取材時に限り、マスクを外しています。

上司から見た小酒井さん

小酒井さんの部下になる人は、
幸せだと思います。

小酒井さんは江戸の歴史に関して深い専門知識を持っているので、その能力を展覧会の企画運営はもちろん資料収集や調査研究などにも活かしてくれると思います。調整力にも優れているので、どんどん表舞台に立ってほしいですね。遠からず江戸東京博物館のリーダーとして活躍してくれると思いますが、彼の部下になる人は幸せです。人柄も優しく周りへの気配りが抜群ですから。仕事に真摯に向き合いつつ、ムードメーカーとして周りを盛り上げる人柄を活かして、働きやすい職場を作ってくれると信じています。

東京都江戸東京博物館 事業企画課長 
飯塚晴美