上へ戻る
佐藤健太郎 SATO KENTARO
総務課企画広報係 主任 / 2013年入団
固有正規職員 / 事務職
※2021年当時
前職でも、
財団との接点がありました。
前職は音楽関係の会社で、ライブをはじめとした音楽イベントへの楽器レンタルを中心に、本番の立ち合いやセッティング等を担当するローディーと呼ばれる仕事をしていました。実は現場として東京芸術劇場に行ったり、六本木アートナイトの現場に機材を搬入したりと、財団との接点もありました。東京都に近い組織がやっている事業だからこそ、多くの人に文化芸術の魅力を音楽に限らずさまざまな形で届けることができるチャンスがあり、業界全体への影響力も大きいのではないかと思いました。そうした組織であれば、現場職を含め関連業種全体が活性化し、もっと魅力的に文化を伝えるためのモデルケースを作れるのではないか。その中で、自分自身も何か貢献していきたい。そんな思いから、財団の求人に応募しました。
2030年に向けて、
長期ビジョンの改定を
進めています。
財団全体の企画担当として、各施設やアーツカウンシル東京の事業実績の取りまとめを担当しています。各施設の来館者数の推移はどうなっているのか、アーツカウンシル東京ではどのようなプロジェクトが動いているのかなどの情報が集まってくるので、財団全体の状況が施設に勤務しているときよりも見えるようになってきました。また、財団の長期ビジョンを改定するプロジェクトも並行して動いています。財団全体としての目標、各施設やアーツカウンシル東京がめざす方向、東京都の方針を、関係各所と議論しながら計画にまとめていきます。課内はもちろん、財団内各所の職員と話す機会も多いです。
事務職って、基本的に
席に座ってやる
仕事じゃないの?!
最初の配属は、東京都美術館の管理係。主に建物管理業務を担当して、デスクワーク以外の仕事も多くて驚きました。お客様対応もありますし、設備の調子が悪いと聞けばすぐに現場に行って、常駐している設備スタッフと対処法を考えました。そのほか館内で働く各セクションのスタッフとのやり取りも多かったですね。大雪が降ったらみんなで雪かきをしたり。大規模展覧会では、屋外まで入場待ちの列が伸びてしまうこともあり、お客様の誘導や案内の応援に出たこともあります。次の配属先の文化会館でも、公演の当日券を窓口で販売したりしました。事務職って、基本的に座席に座っている時間が長い仕事だと思っていたのですが、すごくアクティブな働き方だったので驚きました。
財団の仕事に、
表も裏もないと思っています。
学芸員や制作担当が表方で、事務職は裏方の仕事だと思われるかもしれませんが、私はそうは思いません。役割が違うだけであって、どこかが欠けてしまうと成り立たないというか、力を最大限発揮できなくなってしまうと思うんです。全部が揃ってこそ各種事業やプロジェクトが完成する。どちらの仕事がすごいとかではなく、お互いが必要な存在として補完や協力し合いながら東京都歴史文化財団という組織が存在していると思っています。そういう意味では、自分がここにいる意味をしっかり果たせるようにこれからも働いていきたいです。
財団内外をつなぐ
ハブになる。
当財団には、学芸員や制作といった事業の企画を担当し、各種事業を作り込む専門家がたくさんいます。同様に、事務の担当者や、そのほか多様な専門家がいます。その中で私は、ハブとして各所の専門性をつなぎ、財団全体が一体となってパワフルになり、その活動がより多くの方へ届くように役割を果たしていきたいです。各施設の方針は基本的に施設側で検討しますが、東京都の政策や方針を踏まえた施策は企画担当で検討し、各施設の人たちと一緒に調整していくことになる。ハブとしてそこをうまくつなぎ、財団の取り組みをより多くの人によりよい形で伝えていきたいですね。
※取材時に限り、マスクを外しています。
上司から見た佐藤さん
単なる「事務」ではなく、
文化施設マネジメントの
スペシャリストに。
美術館・ホールといった現場を離れ、財団全体の経営企画の仕事を担当することになり、戸惑いも大きいでしょう。そんな中、周りと相談しながら財団の全施設を対象とする大きな仕事に挑戦しています。単なる「事務」ではなく、財団法人運営や文化施設マネジメントのスペシャリストとして経営を担う責任の大きな仕事ですが、美術館・ホールという種類の異なる施設の管理業務を経験していることは、大きな強みです。財団全体と現場の両方の業務を理解しマネジメントの中核を担う人材へと飛躍してくれることを期待しています。
事務局 企画担当課長
佐々木秀彦