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大倉集古館は日本最初の私立美術館として、大倉財閥創設者の大倉喜八郎が1917年に創設した美術館です。
今回のリニューアル工事では、国の登録有形文化財に指定されている建物の外観には手を加えず、新たに免震構造の地下階を増築しました。
歴史と伝統を継承しつつ、展示ケースも含めて最新の設備と免振性能を備えた美術館として生まれ変わりました。
11月17日(日)まで、大倉集古館リニューアル記念特別展「桃源郷展-蕪村・呉春が夢みたもの-」を開催中です。
この展覧会にはぐるっとパスで入場できます。
大倉集古館での展示が初となる、呉春筆《武陵桃源図屏風》(18世紀)が公開されています。
この展覧会では、《武陵桃源図屏風》の創作の原点となった呉春の師・与謝蕪村の筆になる一連の桃源郷作品へのオマージュ、そして呉春自身の画業におけるこの作品の位置づけに着目しています。
これらに関連の深い作品の展観を通じて、蕪村が中国文化に向けた詩情や桃源郷への憧れが呉春に受け継がれ、やがて独自の様式の中に昇華される軌跡を辿ります。
中国では桃は吉祥を意味する非常にポピュラーな主題として絵画や工芸作品に頻繁にあらわされてきました。桃の花や果実を表した作品も展示されており、中国で伝統的に培われてきた不老長寿を求める強いエネルギーを感じさせます。
新しい大倉集古館で開催する最初の特別展であるこの展覧会で、究極の吉祥ともいえる桃と不老長寿のイメージが織りなすおめでたい雰囲気を感じ取ってください。
大倉集古館リニューアル記念特別展「桃源郷展-蕪村・呉春が夢みたもの-」は2階で展示されています。
ちなみに、2階にはテラスがあり、同敷地内にあるオークラ東京を臨むことができ、こちらも素敵なスペースになっています。ぜひ、見学してみてください。
1階展示室では「大倉集古館名品展」を同時開催しています。
国宝や重要文化財から横山大観の《夜桜》まで、大倉集古館の選りすぐりの名品が並び、壮観です。
5年半の休館期間を終えて、リニューアルオープンした大倉集古館。このオープンを待ち望んでいた方も多いことと思います。ぜひ、時間を作ってこの美術館自体を、そして展覧会の作品たちを堪能しにお出掛け下さい。
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会場:大倉集古館
https://www.shukokan.org/
大倉集古館リニューアル記念特別展「桃源郷展-蕪村・呉春が夢みたもの-」
会期:2019年9月12日(木)~11月17日(日)
休館日:月曜日(祝休日の場合は開館し、翌日休館)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
観覧料:一般1,300円、大学・高校生1,000円
この展覧会には、一般観覧料金1,300円のところぐるっとパスだけで入場できます。