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【展覧会レビュー】「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」パナソニック 汐留ミュージアム

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パナソニック 汐留ミュージアムでは12月20日(日)まで、「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」が開催されています。
一般入場料1,000円がぐるっとパスだけで入場できます。
※この展覧会は、すでに終了しています。


この展覧会にはゴーギャンとポン=タヴァンの画家たちの作品73点が展示されています。

見どころとしては、ゴーギャンの出品作品11点のうち、6点が日本初公開だということです。
また、展覧会のもうひとつの主役はフランスの北西に位置するブルターニュ地方の風景です。ポン=タヴァンを始めとするこの地方は、風光明媚な自然環境や独特の文化などで芸術家たちの創作意欲を刺激しました。ブルターニュ地方を作家たちの絵画で旅するような構成になっているのです。

ブルターニュ地方の地図

展示構成
第1章 1886年 ゴーギャンの最初の滞在
第2章 総合主義の表出
第3章 ル・プールデュでの滞在とグループの拡大
第4章 ブルターニュでの最後の滞在、そして最後の仲間たち

第1章 1886年 ゴーギャンの最初の滞在の展示風景

右は最初のポン=タヴァンの滞在中に描かれた作品。左はパリへ戻ったのちに制作された陶器の作品。

第2章 総合主義の表出の展示風景

ゴーギャン作品のコーナー。

ポール・ゴーギャン [2人のブルターニュ女性のいる風景] 1888年 ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館、コペンハーゲン Ny Carlsberg Glyptotek, Copenhagen

2度めにポン=タヴァンを訪れたときの作品。
ゴーギャンの絵画表現に「総合主義」*の到来を予見させます。

*「総合主義」とは客観的現実と想像力の投影のバランスをとり、同じひとつの画面に構成する方法。ゴーギャン、セリュジエ、ベルナールらポン=タヴァン派、ナビ派の画家たちにより試行されました。

この展覧会の展示構成は、作家ごとにまとまって展示されている箇所が数箇所あるので、作家の作品をコーナーごとにじっくり楽しむことをお勧めします。

第2章 総合主義の表出の展示風景

ベルナールのコーナー。

エミール・ベルナール [会話(ステンド・グラスのエスキス、サン=ブリアック] 1887年 ブレスト美術館 Musee des beaux-arts de Brest, France

1887年、ベルナールのステンドグラスのための習作。その頃ベルナールはクロワゾニスム*という技法に熱心に取り組んでいた。この作品はその後の「総合主義」の始まりの指標であり、その発展にベルナールが中心的役割を果たしたことを示す重要な作品です。

*クロワゾニスムとは、黒い輪郭線で区切られた中に奥行き感のない色面で構成する様式のこと。

第2章 総合主義の表出の展示風景

セリュジエのコーナー。

ポール・セリュジエ [呪文或いは物語 聖なる森] 1891年 カンペール美術館 Musee des beaux-arts de Quimper, France

セリュジエの優れた絵画作品の中でも重要な作品。日本美術からの影響も認められます。
この展覧会で深く印象に残った絵のうちの1枚です。この絵の前に立つと、描かれた宗教的儀式のような光景の前に、思わず静粛な気持ちになり引き込まれます。

第3章 ル・プールデュでの滞在とグループの拡大の展示風景

アンリ・ドラヴァレー [アプレモンの家、オワーズ] 1892年 ブレスト美術館 Musee des beaux-arts de Brest, France

アンリ・ドラヴァレーは1881年から定期的にポン=タヴァンを訪れていた画家で、86年にはゴーギャンやベルナールとも交流しました。

ルイ・ロワ [カンペール焼きの花瓶の静物] 1890年 ブレスト美術館 Musee des beaux-arts de Brest, France

ルイ・ロワのこの作品には、大胆な非対称の構図、形態の簡略化、遠近法の無視、色調の力強さなど、ゴーギャンの影響が見て取れます。

ジョルジュ・ラコンブ [森の中の3人のビグダン地方の女性] 1894年 カンペール美術館 Musee des beaux-arts de Quimper, France

第4章 ブルターニュでの最後の滞在、そして最後の仲間たちの展示風景

ドニのコーナー。
私がこの展覧会で印象的だったのは、ドニの作品のコーナーです。特徴的な淡いトーンの色彩と独特な画面構成には、しばし時間を忘れて見つめてしまう不思議な魅力があります。

モーリス・ドニ [小舟のブルターニュの女性] 1891-92年 カンペール美術館 Musee des beaux-arts de Quimper, France

モーリズ・ドニはナビ派の主要なスポークスマンといえます。

ポール・ゴーギャン [タヒチの風景] 1893年(?) ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館、コペンハーゲン Ny Carlsberg Glyptotek, Copenhagen

ゴーギャンの最初のタヒチ滞在中である1893年頃に描かれた作品。


最後にはゴーギャンの足跡を示した地図とポン=タヴァンの昔と現在の風景を比較できる写真で締めくくられています。


※このブログ記事は、2015年11月に掲載されたものです。

会場:パナソニック 汐留ミュージアム
http://panasonic.co.jp/es/museum/

「ゴーギャンとポン=タヴァンの画家たち展」
会期:2015年10月29日(木)~12月20日(日)
※この展覧会は、すでに終了しています。
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:11月11日
入場料:一般1,000円、65歳以上900円、大学生700円、中・高校生500円、小学生以下無料

一般入場料1,000円がぐるっとパスだけで入場できます。

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