ご存じの通り、戦後の経済発展は、国民の生活水準を向上させ、多くの人々が、物質的な豊かさの恩恵を受けています。こうした中で、日本人の生活意識は「モノ中心」の経済価値を重視する生き方から「心の豊かさ」を求め、文化価値を重視する生き方へと変化してきました。 東京都においても、都民の文化意識が高くなり、文化活動に対して積極的な姿勢を取り始めていることがうかがえます。 東京都では、こうした社会的な背景をふまえて、昭和55年12月から文化行政を組織の中に明確に位 置づけ、積極的に取り組んできました。 もちろん、文化の担い手となるのは、都民自身であり、文化活動における都民の自主性、自発性はできる限り尊重されなければなりません。行政は文化の内容への介入や干渉を行わないよう十分な注意をする必要があります。文化活動は、行政主導によって行われるものではなく、都民の文化意識の高まりによって行われるべきもので、そのための行政と民間の協力が現在の課題となっています。一方、文化振興においては、民間の資金、人材、能力などの活力を導入することが、自由な発想や活動につながり、東京の文化振興に大きく貢献できると考えられます。 公益財団法人東京都歴史文化財団は、このような認識に立って、民間の活力を生かし、都民主体の文化振興を図るため、東京都の文化行政と密接な連携をとりながら都民の文化的な活動の活性化を促し「生きがい」と「うるおい」のある地域社会づくりに寄与することを目的に設立されました。
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